金沢市異業種研修会館を中心に12社の異業種企業が参加して開発を進めていた「ペレットストーブ試作機」が完成し、北國新聞 2003年(平成15年)2月1日(土曜日)号に下記のような記事で掲載されました。(以下、下図新聞記事より抜粋。)
モノづくりの中小異業種が結束、環境ストーブで"完全燃焼"―。金沢市がゼロエミッション(ごみ減量化)モデル団地に指定する安原工業団地協同組合と県内企業が共同で、木くず、樹皮を圧縮したペレット(固形燃料)利用のストーブ試作機を完成させた。灯油など石油燃料の代替品となり地球温暖化抑制に有効なうえ、制材所などでの廃棄物減量化、有効利用にもつながる。市の後押しで改良を重ね、今秋の商品化を目指す。
開発したのは、金沢、小松市内の11社と工業団地協組でつくるペレットストーブ開発委員会。金沢市異業種研修会館がアドバイザーとなり、昨年6月から取り組んできた。ペレットストーブは環境保全意識の高まりから、欧米からの個人輸入が年数100件と年々増えている。国内では1980年代、石油ショックを受けて一時的に製造されていた。現在は東北地方など約5ヵ所で開発研究が進んでいるが、コスト面やPL法(製造物責任法)に対応しきれないなどの問題があり、いずれも商品化に至っていない。
31日に市役所で会見した安井武司市異業種研修会館長は「価格は未定で、石油、ガスの暖房器具より割高となるが、大量の木くず処理に悩む製材所などで需要がある」と話した。また、欧米製品は説明書が十分でないなど維持管理面で問題があり、金沢産が入り込む余地はあるとした。
ストーブは高さ百二十センチ、七十センチ四方とやや大型で、二十畳程度までの部屋を温められる。燃料供給や熱量調整は自動で行なわれる。